History of Serragiumenta
-セラジュメンタの歴史-

セラジュメンタ城は、16世紀に現在の南イタリア・カラブリア州のアルトモンテ市で、第10代 サンセヴェリーノ・P・アントニオ伯爵によって建造されました。その後はセラジュメンタ城を中心にサンセヴェリーノ一族によって統治され、広大な土地を利用した馬の飼育によって栄えました。18世紀当時の地図からは、バロック様式の祭壇を備えた教会や、馬の飼育小屋など当時の生活を偲ぶ歴史が見られます。

1947年に、セラジュメンタ城と周辺の土地を取得したフェデリコ・ビロッティによって、城は居住できる環境に改築され、農地の整備も行われました。完全に修復されたセラジュメンタ城は、現在も当時の姿をそのまま残しています。

セラジュメンタ農園は、シーバリ平野の端に位置し、ポッリーノ山脈へと続く丘に面しており、その半分はただ牧草が生い茂る土地でした。また電気も水道もなく、人と動物が兼用で井戸を使い、また道路も存在せず人と馬だけが通れる未舗装の共同道路が使われていました。農業経営者でもあったビロッティは、10年に及ぶ農地の整備に着手し、土地の整備、仕事の管理、人材の雇用と居住環境の整備など、農園としての総合的な発展を遂げます。そして教会や学校なども併設され、近代的な総合農園へと変容していきました。

Chi siamo oggi...
今のセラジュメンタ

ビロッティ家の末裔で、建築家で農業景観を専門としていたリタ・ビロッティは、この土地におけるアグリツーリズモ事業を継承する人物です。彼女は夫のパオロとともに、セラジュメンタ農園のマネージングディレクターとして、これまでの伝統と革新的アイデアを融合させた新しい農園の姿を提唱しています。

600ヘクタールの広大な土地、オリーブとぶどうの畑、果樹園の敷地の中を15kimに及ぶ内部道路が繋ぎ、50人のスタッフたちが、それらを用いてDOCワインや有機エクストラヴァージンオリーブオイル、チーズやサラミを生産しています。そして農園のエネルギーは全て化石燃料を用いない再生可能エネルギーによって賄われます。(その発電量は農園運営の全てに加え1000軒の家庭を賄うのに十分な出力です)

そして古代邸宅としてのセラジュメンタ城は、ロングステイに対応した開放型リゾートホテルとしていまも変わらぬ姿を見ることができます。

VINO E GRAPPA
ワインとグラッパの製造

セラジュメンタのワインの歴史は、2004年に土着品種のブドウ栽培を開始したところからで始まりました。長年の研究と試行錯誤の後、赤のマグリオッコ品種や白のマルヴァシア品種など、カラブリアの地域の多様性を反映したワインが完成しました。現在は生少量生産ですが、イタリアの最新の技術と私たちの情熱を込めて丁寧に農場内で醸造されます。 そして将来的には、現在設計されている新しいワイナリーが開設し、3年間で10万本以上のボトルが生産される予定です。

Wines
セラジュメンタのオーガニックワイン

グラッパとは?

グラッパは、いまから1000年ほど前に誕生したイタリア原産の蒸留酒で、ワインを製造するときに出る、ぶどうの搾りかすを用いて製造されます。ぶどうの種や皮、果実部分や果汁など、ぶどうの全てから作られます)。蒸留後すぐに瓶詰されるため無色透明でイタリアでは「グラッパビアンカ」と呼ばれます。アルコール度数は30〜60度で、イタリアの食卓では主に食後酒としてストレートで飲まれています。

イタリアワイン発祥の地から

ギリシャ人が入植した紀元前まで、その歴史は2800年以上までさかのぼります。古代、エノトリアと言われた土地は、ブドウを栽培する人々という意味を持ち、ヨーロッパにおけるワイン文化の発祥の地とされています。多種多彩なイタリアのブドウ品種の中でも、カラブリアの地ブドウは大変特色があり、マントニコ種とマリオッコ種は南イタリアを代表する品種として世界的に親しまれています。